消費税還付案を断念、軽減税率が軸に検討開始

政府・財務省の消費税還付案を断念

政府は、消費税率１０％への引き上げに伴う負担軽減策として、財務省が示した還付制度案について、平成２９年４月の増税時の導入を断念する方針を固めたということです。

マイナンバー制度の活用など、制度設計が複雑なために国民の理解が得られない、と判断をしたと思われます。

今後は、生活必需品の消費税率を低く抑える『軽減税率』の具体策を軸に議論を進め、年末までに結論を出す考えだということです。

★お店のサイトをもっと簡単にカッコよくしたいと思ってる方にオススメです★

財務省案をめぐっては、９月初旬に安倍晋三首相らが財務省幹部から説明を受け、与党税制協議会での軽減税率の議論とともに、財務省案の提示を了承していたのです。

一方、財務省は『軽減税率の代替案として与党から求められた宿題に過ぎない』（主税局）とし、制度設計を提示直前まで一部の与党幹部に限って進めていたのです。

しかし、与党税協で財務省案が示されると、マイナンバー制度活用に伴う個人情報の流失や、小売店での基盤整備など導入への懸念が続出したのです。

大半の世帯で増税負担を賄えないなどの欠陥も発覚し、また報道各社の世論調査でも、反対する声が賛成を大きくを上回ったのです。

政府は当初、『与党の協議を見守りたい』として生還する構えでしたが、政府高官は１６日に、『国民の納得を得られないなら導入は無理だ』と、明言したと云うことです。

来年夏の参院選を前に、国民の反発が大きい財務省案の導入検討を急いでは、安倍首相の政権運営に逆風になりかねないとの判断も有ったのでは、と考えられます。

政府は今後、商品ごとに税額や税率を請求書に記載するインボイス（税額表）方式のほか、公明党が代案として検討する現行の帳簿や請求書を使う案や、低所得者に一定額を給付する案を軸に議論し、年末の税制改正大綱の取りまとめに向け、結論を出す考えだということです。

国民不在の財務省案でしたから、世論の声に撤回せざるを得なくなってしまったということでではないでしょうか。

国民全体でマイナンバーカードを持ち、買物をするたびに提示すわけですが、山間部や高齢者などの買い物を依頼した場合、またネット購入などの場合等に不便が生じてしまう恐れがあるのです。