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うつ病などの精神疾患での『労災申請』が1515人に、過去最多を記録

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長時間労働やパワハラが原因

 

 

 

 

長時間労働やパワーハラスメントが原因で鬱病などの精神疾患を発症した労働災害の請求が1515人(前年比59人増)と初めて1500人を超え、過去最多となったことが分かりました。

 

 

厚生労働省が公表した2015年度の労災状況まとめで、明らかになったのです。

 

 

請求者のうち、472人(同25人減)が労災認定され、脳・心疾患などの労災申請も、前年度から増加するなど高止まりしているのです。

 

 

精神疾患の請求のうち、自殺(未遂を含む)が199人(同14人減)で、過去2番めに多い93人(同6人減)が認定されました。

 

 
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請求が多い業種は『社会保険社会福祉介護』が133人(同13人増),ついで『医療業』が96人など、人手不足も有り、対人関係の業界でハラスメントや過重労働が深刻化していることが浮き彫りとなっていることが分かったのです。

 

 

脳・心臓疾患の請求は795人(同32人増)で、認定は251人(同26人減)に、請求が多い業種は『道路貨物運送業』が133人(同13人増)、ついで『総合工事業』が48人、『道路旅客運送業』も30人に上り、運転労働者の業務の苛酷さが際立っているのです。

 

 

精神疾患で請求した人を年代別に見ますと、50代が287人(同70人増)と大幅に増加、40代が最多の459人(同5人増)と、中高年の増加が目立ちました。

 

 

30代は419人で高止まりしており、また20代では281人で16人減少していることも分かりました。

 

 
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認定の原因では『心理的な負荷が極度に高い出来事』が87人で最多に、『仕事の内容や量の変化』が75人、パワハラ暴行が60人でした。

 

 

14年に過労死防止対策推進法(過労死防止法)が制定され、過労死の啓発や長時間労働縮減の取り組みが始まりました。

 

 

過労死防止学会で活動する森岡孝二関西大名誉教授は、『防止法の施行で過労死への認識が高まり、請求が増えている側面もあると思うが、まだまだ長時間労働がはびこっている。労働時間の上限規制や仕事と仕事の間に一定の時間を開けるインターバル規制が求められる』と指摘しています。

 

 

厚生労働省は、長時間労働など強いる企業に対し、改善命令を促し、再三の改善命令に従わないと思われた企業に対しては、企業名を公表することを発表しています。

 

 

 
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