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隣家の庭を汚す、野良猫への餌やりで司法が判断
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隣家の女性が野良猫への餌付けを続けたために、排泄物で自宅の庭が汚されたなどとして、福岡県内の住民が約160万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が福岡地裁であり、溝口優(ゆたか)裁判官が女性に対し、慰謝料など55万円の支払いを命じていたことが分かりました。
溝口裁判官は、動物愛護の観点から女性の心情に一定の理解を示しましたが、被害防止の対策を取らなかったと判断をした、と云うことです。
17日付けの判決文によりますと、女性は2013年5月頃から少なくとも、同年12月頃まで、自宅玄関前に餌を置くなどして複数の野良猫に餌やりを継続していたのです。
餌付けされた野良猫は周辺に居着くようになり、原告住民の自宅の庭に入り込んで排泄物をするなどし、庭を汚されたために原告は砂利を入れ替えたということです。
溝口裁判官は、『野良猫を愛護する思いから餌やりをしていると見られ、直ちに非難されるべきものではない』と言及しつつも、『猫が居着いて、近隣に迷惑を及ぼすことは十分に認識できたはずだ』と指摘したのです。
女性が保健所から行政指導を受けるなどした13年6・7月意向について『餌やりの中止や、屋内飼育を行うべきだった』とし、『近隣住民への配慮を怠り、生活環境を害した』と結論づけたのです。
野良猫についての苦情が増えていることや殺処分数が多い状況が疼いていることから、和歌山県や京都府などでは野良猫の増加を抑えようと、各権で定めている動物愛護管理条例を改正し野良猫への餌やりを原則禁止し、地域で飼う『地域猫』のルールなどを盛り込みなどして、生活環境改善や殺処分ゼロを目指しているのです。
和歌山県では飼い主に対して
生後91日以上の飼猫に名札をつけ、所有者を明示すること。
屋内で飼う場合は、不妊去勢など繁殖防止措置に努力すること。
分の適正処理など、周辺環境を損なわせ無いようすること。
などを義務化するということです。
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一方、所有者のいない猫でも、個人や団体が不妊去勢手術をし、餌やりや排泄物の処理などが適正にされる場合、県に届ければ『地域猫』として飼えるようにするそうです。
地域猫への取り組みは県内を含め、全国で広まりつつ有るということですが、ルールを条例化するのは都道府県では初だとのことです。
此等、条例の違反者には、勧告・命令をした上で過料も検討しているということです。
一方で、自治会や町内会などと協力しながら、不妊矯正手術に助成するなどして、地域猫対策への支援も検討するとのことで、県食品・生活衛生課は『不幸な猫を増やさず、猫と共存できる社会作りに繋げたい』と話しています。
独居老人などが増える中、野良猫への餌やりを楽しみにしている老人も居ることなどから、近隣どうしでの裁判沙汰になることの無いようにして貰いたいものです。
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