月100時間以上の残業をしている医師が13%
全国の病院に勤務する女性医師の4人に1人が【過労死ライン』に当たる月80時間以上の残業をしていることが、日本医師会の調査で20日分かったのです。
月100時間以上の残業をしている女性医師も13%いたということです。
調査は2~3月、全国の病院約8500病院を対象とし、勤務する女性医師を対象に郵送で行われ、25%に当たる1万373人から回答を得たということです。
約半数が休職、離婚の経験が有り、理由に出産、子育てを上げる人が最も多かったそうです。
月80時間以上の残業が有る女性は、働く女性全体の3%程度で、女性医師を取り巻く環境の厳しさが浮き彫りになったのです。
月80~100時間の時間外労働に相当する週60時間以上65時間未満の女性医師は全体の12%、月100時間以上の人が13%に上り、合わせて25%になりました。
【勤務医の残業】労働者としての適用を
沖縄県の公立6病院では過去2年に遡り、医師などの時間外勤務未払い分の支払いを始めているそうです。
対象は6病院延べ830人で、未払い額は約18億6千万円に上るということです。
復帰直後の内部通知に基づく慣例として、主に救急担当医などの割増賃金が低く抑えられてきたのです。
労働基準監督署の是正勧告により、長年の悪癖が明るみに出たのです。
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公立病院の時間外手当を巡っては、他県でも『宿日直』として安く運用するなどの実質的な未払いが跡を絶たなかったそうです。
こうした未払いの背景にあるのが、救急や高度医療、低所得者の受け入れなど、いわゆる『不採算診療』を担う公立病院独特の運営の厳しさが有るというのです。
地域の医療ニーズに答えようとすればするほど、国の診療報酬ではまかなえない矛盾が生じているのです。
同時に、1人の医師が長時間働かなければ、診療体制そのものが維持できないという日本の公的医療の課題も分かったのです。
高度医療を担う国立循環器病研究センター(大阪府)は、勤務医や看護職員の時間外労働を月300時間まで可能にする労使協定(三六協定)を結んでいるそうです。
府内の他の病院も、100時間前後の協定を結んでいるとのことです。
勤務医の実態
厚労省によりますと、日本の病院の常勤医師の月平均勤務時間は173時間で、ドイツやフランスの医師の平均時間の約1.4倍になります。
他の職業と比べても、週あたり60時間以上働く人は国内で平均14%ですが、勤務医は42%と、最も多くなっているのです。
自己研鑽と診療の境目が曖昧なことから、勤務医の待機や呼び出しは『労働』とみなされない事が少なくないそうです。
原則として診療を拒めないとする『応召義務』を理由とした、医療労働の聖域化も影響しているのでは、と見られています。
その結果として、長時間労働による医師の過労死が発生しているのではないでしょうか、今年に入ってからも、新潟市民病院の女性研修医が、また都内の総合病院の男性研修医の自殺が過労死と人手されたのです。
女性の月平均時間外労働は187時間、男性は自殺する前の半年間は月に143~208時間残業をしていたそうです。
政府は、月100時間未満の上限規制を盛り込んだ『働き方改革実行計画』をまとめましたが、医師は『応召義務』を根拠として適用の5年猶予が認められています。
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