フォルクスワーゲン社、コンパクトカー『ビートル』の生産終了を発表、EVへ転換
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が9月13日コンパクトカー『ビートル』の製造を2019年に終了すると発表しました。
今後、大衆向け電気自動車(EV)の製造準備に軸足を移す方向とのことです。
VW社のフレッグシップと云われるビートルですが、オリジナルモデル『タイプ1』は1930年に開発され、当時のドイツ主導者アドルフ・ヒトラーの肝いりで生産された時代を経て、第二次大戦後は、民主的な製造業の中心地として生まれ変わったドイツ再生の象徴になったのです。
60年代には、戦後のベビーブーム世代に於いて『スモール・イズ・ビューティフル』の象徴的存在となっていました。
98年には後継者『ニュービートル』を発表し、米国では翌年に8万代以上を販売するなど人気を集めましたが、近年は他の小型車と同様に落ち込んでいたそうです。
VW社によりますと、世界の累計販売台数は50万台に上るとか、尚、現在のモデルは『ザ・ビートル』と云う事です。
米国で今年、ビートルの各モデルの販売は現在までに1万1151台と前年同期比で、2.2%減に、小型のVW車を求める消費者の間では、セダンの『ジェッタ』や小型スポーツ多目的車(SUV)『ディグアン』の人気が大幅に上回っているそうです。
ビートルの終焉は、VW社にとっての転換点となるようです。
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過去3年間、ディーゼル車の排ガス不正スキャンダルで打撃を受けた同社は、現在、環境問題に対する意識の高い消費者にアピールするためにEVの発売を準備中なのです。
こういった消費者は、60年台にビートルを熱狂的に迎えた人々の子供や孫の世代なのです。
VW社の北米事業トップのハインリッヒ・ウエブケン氏は発表文で、ビートルの後継車の予定は現時点ではないと述べたそうです。
米国での最後のラインアップとして、特別モデル『ファイナルエディションSE』と『SEL』を販売するということです。
VW『ビートル』ファンの方には最後のカーデザインとなるため、発売が待ち遠しいのではないのでしょうか。
世界が環境問題で動き始めている現在、1769年に蒸気自動車が誕生し、その後、1876年にガソリンエンジンが発明され、ベンツが3輪自動車を、ダイムラーが4輪自動車を開発したところから自動車の歴史が始まりました。
その後、戦争の影響を受けながら紆余曲折を経て発達してきたのです。
しかし、現代では二酸化炭素をまき散らす原因の一つとして捉えられ、化石燃料から代替え燃料や電気の時代へと移行し始めているのです。
日本でもEVを始め燃料電池自動車(FCV)などに開発が進められています。
漫画家・手塚治虫氏の描いた未来の世界が近づいているのかも知れません。
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